働くひと

コンサル出身の執行役員×若手中途社員が挑んだ、新サービス開発

 
 

坪内:2019年1月入社。株式会社レアジョブ執行役員CSO 兼 経営戦略本部本部長 兼 株式会社プロゴス取締役
ボストン・コンサルティング・グループ→エムスリー→レアジョブへ。
「レアジョブに来た理由。 ―東大、BCG、MBAを経て感じた、日本の課題」
大久保:2021年4月入社。株式会社レアジョブ 経営戦略本部
法人向け研修のコンサルティング営業→人事コンサルティングファーム→レアジョブへ。
法人向けの新サービス「グローバルスキルPowerトレーニング」(通称”Power”)のプロジェクトマネージャー。
【Powerとは】グローバルビジネスで必要な4つのコミュニケーションスキル(人的ネットワーク構築、ミーティング、ファシリテーション、プレゼンテーション)を、講師との英語による1回50分1on1セッション、全20回で徹底的に訓練できる新サービス。

出会い

 

坪内さんと初めてお会いしたのは、2021年の始めくらいでしたよね。当時、僕は転職というよりは、経営者の話を聞くことで刺激を受けたいと転職サイトに登録していて、スカウトがきたのでとりあえず話を聞きにいきましたね。

新サービスの立ち上げにあたり、まさに採用を始めようとしていた時だったんです。当時大久保さんは人事コンサルの仕事をしていて、経営戦略を考えるのに必要な経営的視点に強みがあったのと、更に成長できるタフなミッションを探している感じがあったから、これは一緒に仕事ができれば、お互いにとっていいんじゃないかと思いました。

僕は、レアジョブといえば単なるオンライン英会話の会社だろうと思っていましたが、面接の中で、日本のビジネスパーソンがグローバルに活躍するようになるために何が必要か、という坪内さんの壮大なビジョンをお聞きするうちに、自分の認識が浅かったと思い知りました。

それまで人事コンサルとして、日本企業の人事戦略やグローバルリーダーシップ開発といったテーマには一通り関わってきましたが、坪内さんが熱く語られていた、日本企業が取るべきグローバル戦略と人材育成施策にギャップがあること、そのギャップを埋めるため、グローバルリーダーのスキルマップや、グローバルスキルに特化した新プログラムの開発に既に取り組んでいるという本気度の高さには正直驚きました。
スキルマップの作成は人事コンサルとして経験がありましたし、新サービスの開発にはワクワクしました。挑戦と貢献のバランスがこんなにちょうど良い仕事はないと考えたのが、入社を決めた経緯です。

構想からサービス提供開始までの1年半

 

入社後、すぐに新サービスである「Power」のプロジェクトマネージャーをお願いしました。正直、大変でしたよね?

まさか、入社段階で新サービス開発の意思決定と、3ヶ月後に法人向け無料トライアルを実施という目標まで設定されているとは思ってなかったですね。笑

そこからはまず無料トライアルを実施することを目指して動き始めました。「新サービスの開発」と聞くと、サービスの内容を作り込むことに目線がいきがちですが、早々にそれだけではだめだと理解しました。新規のプロジェクトにかけられる予算は決まっていて、収益化までのスケジュールはシビアです。サービスを作りながら、導入してくれる顧客を探して、販売量を見立てながら、当社でいう講師等の確保を進め、オペレーションを構築する・・と、全て同時並行でバランスを見ながら進める必要がありました。

トライアルの段階では当然システムによる自動化もないし、ほぼ僕一人のプロジェクトだったので、夕方から22時くらいまで常にお客様からトラブル連絡が来たら講師のいるフィリピン側に自分でメッセージして状況を確認…空いている時間に次に使ってくれそうな法人企業のリストアップ…という泥臭さで。笑

本当に大変だったと思います。でもトライアルがきっかけで、ぐっとサービスがいいものになったと思います。

そうですね。お客様からフィードバックをもらったことで、コンセプトとニーズに大きなズレがなく、このサービスが世の中に必要だと確信できました。同時に有料で売り出すにあたって、改善しなければならない部分も明らかになります。

例えば講師です。講師には「Power」の価値の要であるオンラインセッションを担当する重要な役割があります。トライアルの規模なら講師を新規採用しなくても、レアジョブ英会話の講師の中から選抜することで対応できました。しかし、十分な収益の出る規模を目指すには講師を新規で採用しなくてはならない。そうなったときにトライアルで利用した教材では講師の経験や能力に頼る部分が多く、安定したサービス提供が難しくなる可能性がありました。
顧客のニーズ、サービスの拡張性や収益性、社内の制約など、複数要素のバランスを取りながら進めることは難しかったです。

確かに、無料トライアルを経てのサービス改善では意思決定や他部署、フィリピンとの調整が増えましたよね。でもこのとき、上司の使い方がとても上手かったと思ってます。

いやいや…教材開発やフィリピンの講師採用チームに対して、僕一人で説明や交渉していたら、スピードも結論も出なかったであろう局面はいっぱいあります。

私は基本的に縦割り組織やヒエラルキーが効果的・効率的な事業運営を邪魔すると思っていて、正しいことなら誰が言ったかは大事ではないという考えです。でも実務では、これまでに培った信頼関係や肩書がある方が有効に働くこともあるので、そこで適切に上司を巻き込んだ判断が良かったと思います。
一方で、私が毎回細かいところまで目を光らせ始めるとうまくいかなくなるので、大久保さんの力が100%発揮されるのはどんな状態だろう、というバランスを常に考えていました。

既に有償で2ターム、法人企業に提供も終えてますし、ここまで聞くと成功エピソードって感じだけど、何か上手くいかなかったというポイントはありますか?

たくさんありますよ。今まで市場になかったサービスだからこそ、もっと丁寧にコンセプトや目的を伝えないといけなかったんですが、顧客を見つけることを分かりやすいゴールとして据えすぎていたなと反省です。たとえば「Power」の価値は、文化的背景が異なる初対面の相手と、英語でのディスカッションやミーティングを安価で何度も、徹底的に実践できる事でした。しかし、一定数のユーザーは「英語力が伸ばせる」や「グローバルリーダーに準ずるようなハイレベルな講師とレッスンできる」という点に価値を求めていました。期待値がずれているので満足度も成果も上がり切らず…。

確かに視野が狭くなったりユーザー目線になって仮説を見直す事が手薄になっていた、という場面もあったかもしれないですね。ただ、スピーディに課題を認識して、軌道修正できるか、も大切ですから。最終的に改善までやりきってくれたことは素晴らしかったです。

2人が目指す先

大久保さんはずっと楽しそうにやってるなと思うんだけど、何がやりがいになってるんでしょう。

今は何もかもがやりがいなんです。前職は人事コンサルでしたが、30代前半くらいだと基本的にはプロジェクトの一部分を担う感じで、全体を任せてもらえることはほとんどないです。志向にもよると思いますが、僕は全体を見た上で考えたい、判断したいというタイプだったので、今経験していることは、全てが学び、面白くて仕方ないですね。

サービスの構想から企画、提供する価値となるものを調達したり作ったりして、スモールでスタートして、そこで出た負を改善して、スケーラブルになるように設計し直して…という、作って売るところまで1年くらいで全工程を見れているっていうのは、すごく貴重です。しかもこの過程それぞれのお金の流れも見られるので、自分の仕事の価値や、ビジネスが成り立っているということを肌で感じられます。こういう経験は多くの企業で、一定の上位職にならないとみられないと思うので、ありがたいですね。

そう捉えられるのは大久保さんが、自分で自分の成長をドライブさせられる、という素晴らしい特性を持っているからですね。前向きで貪欲な性能のいいエンジンを積んでいて、ハンドリングさえ間違えなければ正しいほうに早く着く人だと思います。

照れますね。僕は今、坪内さんの影響もあってMBAに行ってますが、MBAの最初の課題が「オペレーションとマーケティングを合わせて全体のビジネスを作る」という話だったんです。わざわざ授業でやるという事は、実際にそういう仕事をできる人は少ないということだと思うので、実務でやらせてもらえるのは、成長の場として最高だと思っています。やったことすべてが自分の血肉になって、強くなれる感覚というか。

今後どんなことやりたい、どうなっていきたいとかありますか?

「Power」に関して言えば、売上が出るようになったことで、サービス開発費や、講師の教育費など、サービスを一段上に押し上げるのに必要な投資ができる状態になりました。やっぱり収益性を追求するのは必須なので、拡販に向けた仕組みを作りたいですね。
また「Power」を拡販する過程で、日本企業のグローバル化の課題の根深さに改めて気付かされました。法人領域でまた新しい企画の0→1にも挑戦したいですね。
坪内さんはどうですか?

レアジョブは「グローバルに活躍する基盤を作る」ために、これまで英語力にフォーカスして事業をしてきました。そしてレアジョブから法人向け事業で分社化し「Power」の販売も担っている株式会社プロゴスも「世の中に必要とされるグローバルリーダーを輩出する」というミッションを掲げていますが「まずは英語力がないと話にならない」という前提がありました。ただ今後は、英語力に加えて、グローバルに活躍するためのスキルを身に着けていくことを顧客企業に提案していかなければ、いけないと考えています。

いかに流暢でボキャブラリーに富んだ英語を使っても、場面や相手、状況が適切でなければ、ビジネスを前に進めることはできません。ビジネスを動かしていくために必要な言動を練習をしていくプログラムが必要なんじゃないかと思います。だからこそ法人、個人問わず、ビジネスで英語を使う学習者のブラインドスポットで、そこに切り込んでいくために「Power」を作りました。

私の中で「グローバルリーダーを作る」というのは、レアジョブに入る前から、人生をかけて情熱を持って取り組みたいテーマなので、引き続きこの領域を突き詰めていきたいですね。大久保さんもそうですし、これからレアジョブグループに参画して頂く方と一緒に、新しいことに取り組めたらと思っています。

はい!レアジョブの「やりたいことをやろう」というバリューを、僕自身が体現し続けていきますよ。これからもチャレンジし甲斐がありそうです。