レアジョブについて

【後編】代表に聞く-資格スクエアのこれまでと、未来の話

 

佐藤 郁夫:株式会社資格スクエア 代表取締役

パーソルキャリア株式会社を経て、資格スクエア事業を運営していたfreeeサイン株式会社(旧:株式会社サイトビジット)へ入社。2021年、資格スクエア社の代表取締役社長に就任し、レアジョブグループへ。

聞き手:話を聞くために雇われた外部の人。聞きたいことを聞く。

資格スクエア社誕生!そしてレアジョブグループへ

 

お話しした一件で、当然ですが売上は鈍化しました。当時サイトビジットは電子契約事業を新しく立ち上げたばかりで、そちらに大きな先行投資が必要だという状況でもあり、資金調達や事業提携を検討していたところに、freeeさんにグループジョインする話が舞い込んだんです。

freee代表の佐々木さんと鬼頭さんは、同じベンチャー経営者且つ開成中のよしみ、という共通点から交流があったそうです。freeeさんが電子契約事業等のプロダクトに期待してくれることは純粋に嬉しく、事業シナジーもご縁もあるということで、グループジョインする決断に至りました。

同時に、資格スクエア事業としては、より良いサービスを提供し再び成長軌道に乗るために、あらゆる選択肢を検討し続けていました。その検討の中で、鬼頭さんから「資格スクエア事業を独立させる、社長をやってほしい」という話がありました。

えー…その状況で社長になるって、だいぶ勇気のいる決断じゃないですか?

一番考えたのはメンバーのことです。彼らは鬼頭さんが社長を務めるサイトビジット社に入ったはずなのに、不可抗力で僕に運命を預けることになります。12年人材サービスの会社にいましたし、人生における仕事の重みや、良く働くために会社という基盤がどれほど重要かは理解しています。それを考えると、即答はできませんでした。

数日間、自分がこの先どんなレベルの責任を負い、何を成そうとしているのか、考え抜いて腹落ちして、覚悟が決まってから返事をしました。

その時点でレアジョブグループへ、という可能性はどれくらいあったんですか?

サイトビジットがfreeeグループにジョインするというニュース発表の翌日に、中村さんがfreeeの佐々木さんに連絡したそうなんですよ。なのでかなり早い段階で、資格スクエアの次の選択肢として、レアジョブというのは明確にありましたね。

実際レアジョブグループに入ってみてどうですか?

同じ教育事業をやっているっていうのと、ビジョンとして学びを通じて人々が前進することを支援したいという想いが共通しているので、その安心感はすごく大きいです。

また、資格スクエアの事業がレアジョブ中長期の経営戦略の中で持ちたい武器のひとつとして存在していて、当社としても力になれるという確信があることで変に遠慮や萎縮をしないで済むので、軸のぶれない事業運営ができる関係性だと思います。

とはいえ、メンバーは行ったり来たり感が否めず、反発もあったのでは?

僕もそれは心配していました。でも、グループインするリリースをした翌日にレアジョブ代表の岳さんが全社員と面談してがっつり話してくれたり、当時レアジョブの執行役員だった松山さんが資格スクエアの副社長としてコミットしてくださっていたり、仲間として迎えようとするスタンスがすごい伝わってくるんですよ。

「あれ?思ったより悪くないかも…」という感じですか?

そう(笑)それで社員の不安や戸惑い、正直なところの「またかよ」感みたいなのはだいぶ払しょくできたと感じています。すごく良い受け入れ方をしてくれたし、入ってからも全然違和感なかったですね。

なんか良い話ばかりですね…。レアジョブに対して物申したいことはないんですか?

うーん…。これはサービスの歴史や事業のフェーズにおいて、資格スクエアよりもレアジョブが少し先の道を進んでいるからだと思うんですが、自分たちと比較してみると「やっちゃえ感」は少ないですね。サービスや各プロダクトの目的やビジョンが明確で、やることとやらないことがバチッと決まってると感じます。

僕らは立ち上がるタイミングであるので、とんでもない失敗をしでかした分、法令遵守は前提として、事業成長の目的で起こる小さい失敗はリスクとして取っていかないと、現状を変えられないと思っていて。もちろん分析や予測もしますけど「やってみなきゃ分からないならやっちゃえ」「やってダメだったら戻せばいいじゃん」ということが多いです。おそらく、レアジョブが数年前にいたフェーズに今、資格スクエアがいるのだろうと感じていて、やり方は違いますが、思想や雰囲気には近しいものを感じる時があったりもします。

いやーリアルですね。

アイデアや企画がメンバー発案で上がってきて、クイックに反映されていく文化なので、レアジョブの意思決定に至るプロセスの精度は「すげー」って勉強させてもらってます。あ、全然物申してないですね(笑)

レアジョブはそういう事業フェーズや文化の違いによる資格スクエアらしさみたいなものも受け入れてくれていると感じます。少なくとも現在は資格スクエアとして自由にやりつつ、改めて高い成長軌道を描くことを期待して、見守ってくれていますね。

資格スクエア社の目指す未来

では、今後どんなことをやっていくか教えて下さい。

会社のミッションが”人の「学びたい」意欲を成果に変える”なんですが、これは僕個人のやりたいことにもリンクしています。サイトビジットでは入社時に座右の銘を書いたプラカードを持って写真を撮っていたんですが、僕はそこに「世界から落ちこぼれをなくす」って書いていて、その想いは今も変わりません。

一社目ではキャリアを入口にたくさんの人生を見てきました。最初はエネルギーのあった人も、「努力が実らない」「人に否定された」など何かのきっかけで負のサイクルに入って、「自己否定感→ノーチャレンジ」のゾーンに身を置いてしまう。

でも多くの場合、その原因は個人の能力不足なんかではなく、正のサイクルに入るきっかけが掴めていないだけだと思っているんです。

「高い自己効力感→チャレンジングな目標→達成」となれば、人はあっという間に変わります。そういう正のサイクルに入るきっかけを、たくさんの人に提供したい。エネルギーはあったはずだけど、削られてなくなっちゃった人が復活するきっかけになりたい。

そうすると、資格、もっと言うと「成果が可視化できる学び」ってすごくいいきっかけになり得ます。もちろん仕事を頑張って成果を出すのもいいんですが、成果を出すにあたって他者の価値観や事情が介在するので、自己効力感を得る難易度は上がります。その点、資格や学習の成果は他者のバイアスがかからない、やったらやった分合否や数値に結果が現れるものです。しかも世間で共通する価値基準になっているものが多いので、広く周囲からの評価も得やすく、周囲から評価されればさらに自己効力感が強まります。

たしかに。

ただ、「資格」だけであれば「合格」という可視化された成果定義があるのですが、今後資格に限らない「学び」を提供するのであれば、成果の定義が難しいと考えています。
一時的な「やった感」による満足は成果とは言えません。学んだことによって「こんなことができる」という具体的な状態を、レベルごとに可視化できる成果として定義したいです。この辺りは、レアジョブにAIによるアセスメントシステムのナレッジがありますし、レアジョブが中長期で目指す方向性と重なる部分でもあるので、連携していきます。

やりたいことはまだまだあります。
そもそも成果を出すには、正しい内容且つ、方法で学習を継続する必要があります。ただその学習継続が最も難しい。実は成果までもうちょっとの頑張りだったり、間違っていない前進をしていたとしても、自分の学びが可視化されていないと不安になり「自己否定感→ノーチャレンジ→諦める理由を正当化して挫折」になります。この挫折しそうなタイミングで、もし「成果がレベルごとに定義されていて、今自分がどこにいるのか可視化できる」という状態を提供できれば、多くの人はもうひと頑張りして成果を掴むはずです。

なので、資格スクエアとしては提供する資格や学びの種類を増やしていくことのスピード以上に、学びにおける成果の定義や、学びを継続して成果を得られる仕組みの提供をすることで、お客様に価値を提供したいと考えています。

こんな人と一緒に働きたい!

働く人は、やっぱり法律関係に詳しい人がいいんでしょうか?

いえいえ、既に社内に弁護士や司法書士はいますし、そこはマストではないです。
確かに今は法律系難関資格の取得支援がメインですが、今後は社会の需要に合わせて、例えばDX領域など、資格以外の領域でも学習支援していきたいと考えていますしね。

では、どんな方が良いでしょう。

お話ししたような、会社のビジョンや事業の方向性に対して、理解し実現したいと思える方がいいです。そこへの熱意があれば、どんなに社歴が浅くても良い企画なら実現させる意思決定はしますし、それを世の中に届けるためのシステムも自社で良い基盤を持っていますから。

ただ、レアジョブグループとはいえ、資格スクエア社単体で見ればベンチャー感がまだまだ強く、良い言い方をすれば自由度が高いですが、悪い言い方をすれば整っていない部分も多々あります。それを聞いて「じゃあ色々やれそうだな」「これまでの経験や熱意を存分に資格スクエアにぶつけて、事業の中核になってやる!」みたいな方だと、やることもポジションもいっぱいありますので、満足してもらえそうですね。

サイトビジット時代から採用で大切にしている「熱くて粘れるいいやつ」という価値観は今後も大切にしたいですが、ここからまた成長の波に乗るにあたっては、ビジネス視点で優先順位をつけて取捨選択したり、時には計算高い立ち回りができることも必要かなと。それと「いいやつ」というのは、両立できるはずなので。

「いいやつ」って、波風立てずに配慮し合って、居心地よい環境を作れる人、ということではないです。目標にまっすぐすぎて時に周囲に負荷をかけることもあるけど、結局はそいつの情熱や人間味で、周囲も動いちゃう・・みたいな感じですかね。愛嬌ともいえるかもしれませんね。

なんだかそれは、佐藤さんご自身のことなんじゃないかなと思いました。

そうですかね?なんか恥ずかしいですけど…(笑)まずはいろんな人とお話ししたいですね。楽しみにしています!

~終~
 
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