かつて壮大な夢物語のように思えた未来を、人とテクノロジーの力を掛け合わせて実現してきたレアジョブ。
その歩みは、どんな未来もチャンスも特別ではなく、普通に実現できると立証してきた道のりでもありました。
今改めて、グループビジョン“Chances for everyone, everywhere.”と「グローバルに人々が活躍する基盤を作る」という世界観に込めた想いを、創業者・中村が語ります。
本当は“特別な世界”なんて存在しない
“できないこと”が“できること”になると、目に映る世界は一変して見えます。
それは、特別が普通に変化する瞬間。
夢や理想を叶えていく道筋は、特別が普通になっていく工程でもあるのです。
英語が話せるようになることも同じ。ビジネスチャンスをつかむことも同じ。
「英語を話せるようになりたい」と思っていたとき、それは特別な行為に思えたはずです。
でも、英語を学び、習得していく過程で、多くの人がこんなことを実感するでしょう。
英語は、コミュニケーションツールのひとつに過ぎない。
大切なのは、英語を話すことそのものではなく、英語で何を話すか。誰と話すか。何のために話すか――。
“普通に”英語を話せるようになった先にこそ、さまざまな可能性とチャンスがあるのだと気づくのです。
期待、迷い、そして挑戦へ
2007年。
レアジョブ創業の年であると同時に、実は、iPhoneが世に出た年でもあります。
当時の主流はフィーチャーフォン、いわゆるガラケー。スマートフォンという新たなプロダクト、むしろ新たな概念が、爆発的に普及する数年前のことでした。
とはいえ、既に通信技術の飛躍的な進歩は予見していました。
モバイルはもっと普及するし、インターネットを使ったサービスは一層進歩していくはずだ、と。
同時に、より“個”が強く輝く時代の兆しもありました。
私は当時NTTドコモの研究職として、モバイルサービスの最前線で働いていました
ところが、通信技術の進歩への期待と、ひたすら研究に励む日々の業務に対する懐疑が交錯し、やがて「自分はこれでいいのか?」と感じるようになりました。
そんなとき、中学高校の同級生だった共同創業者・加藤に誘われ、起業を決意します。
創業以前から常々語り合い、思い描き、育んできた世界観を実現するために。
社名とグループビジョンの由来
当初はまだ、曖昧で、漠然としたイメージでした。
通信技術の発達に伴い、遠く離れた場所からでも、スキルの高い人に直接仕事を依頼できるようになる。
国籍や年齢、性別、地理的要因など、さまざまなハードルを飛び越えてチャンスをつかめるようになる。
「レアジョブ」という社名、そして“Chances for everyone, everywhere.”というグループビジョンは、そんな未来への想いから誕生したのです。
もう一段ブレイクダウンして見えてきたキーワードが、英会話。
日本人は、英語を話せるようになって、ビジネスをはじめグローバルに活躍するチャンスをつかめる。
フィリピン人は、環境や事情にかかわらず、英語力や指導力を活かした仕事に就ける。
オンライン英会話は、日本とフィリピンの双方にとってWinWinであり、多くの人々に“今までなかったチャンス(=レアなジョブ)”を提供する事業でした。
創業前にフィリピン大学に張り出した講師募集のチラシ
同時に、点在していた事象が結びついた必然性もありました。
進歩が目覚ましいテクノロジー。
急速なグローバル化と英会話へのニーズ。
“個”の時代の訪れ。
社会に価値とインパクトをもたらす事業への志。
これらがつながり浮かび上がったのが「レアジョブ英会話」だったのです。
既成概念の壁を乗り越え 事業を軌道に乗せるまで
もちろん、事業が軌道に乗るまでは大変な日々でした。事業拡大やカスタマーサポート、システム構築、講師の採用など、課題が山積みでしたから。
それでも、私はこの事業に確かな手ごたえを感じ、発展の可能性が見えていました。
そもそもオンライン英会話は、私自身がほしかったサービス。気軽に英語を話せる場が豊富にあれば、必ずスピーキング力は高まると確信していたのです。
実際に、現在の私のスピーキング力は、レッスン受講によって得たものです。今では世界中の企業と日常的に英語でやり取りし、ビジネスを展開している。いわば、私自身がグループビジョンを体現していると言っても、過言ではないかもしれません。
一方、事業の推進には2つの大きな課題がありました。
1つは、オンライン英会話という概念の普及と定着。
もう1つは、日本人のフィリピンに対するイメージ改善です。
世の中に根づいた「英会話学習=英会話教室に通う」という概念は、想定以上に強固なものでした。
オンライン英会話という新しいサービスが、通学型の英会話教室と同様もしくはそれ以上の価値を提供できるという意識を転換するところから始まりました。
実際に利用いただくことは、サービスの良さを訴求するには最も効果的な方法です。
また、ユーザーの評価こそ最も強力な広告であり、「飲み会を1回我慢すれば、1カ月毎日レッスンを5,000円台で受講できる」というリーズナブルな価格に設定。
それだけ、サービスに自信があったとも言い換えられます。
今から10年以上前の日本で、フィリピンへのイメージは必ずしもポジティブではありませんでした。
ノンネイティブのフィリピン人から英語を学ぶことに、抵抗を感じる人が多かった事実は否めません。
しかし、彼らはノンネイティブスピーカーとして世界トップの英語力を誇っています。
さらに、フレンドリーでホスピタリティが高く、英語指導力も高い。
第二言語として英語を学ぶ日本人にとって、学習の苦労を共感できる点でもうってつけだったのです。
こちらの課題も、やはりフィリピン人講師の良さ、レッスンの質を実際に受講して実感いただくことで、イメージを少しずつ改善していきました。
当社のサービスをご利用いただいた皆さんからは
「英会話教室の先生から英語力が伸びたと褒められた」
「MBA取得でアメリカへ行ったら、留学生の多くが『レアジョブ英会話』を利用していた」
「英語力を身につけて、海外で起業した」
…といったお声が寄せられました。
どれもがまさしくグループビジョン“Chances for everyone, everywhere.”を実現されています。
レアジョブが提供する事業の価値やビジョンの正しさを実感できた喜びは忘れられません。
そしてまた、次の“普通”を目指していく
今、レアジョブが目指すのは“Chances for everyone, everywhere.”というグループビジョンのもとに、「グローバルに人々が活躍する基盤を作る」ことです。
それは、決して特別なことでも、難しいことでもありません。
英語を習得すれば、世界中の人たちと“普通に”コミュニケーションが取れる。
その結果として“普通に”グローバルな視点を持てる。
そして、世界中に存在するチャンスを“普通に”つかみ取っていける。
今や、チャンスを求める先を自国内だけに閉じる必要なんてないのですから。
視点を外に向けさえすれば、いくらでも情報を得られます。十数年前に予見した通り、インターネットを使えば世界中の人と気軽に、瞬時につながれるようになりました。
日本にいながらにして世界と結びつき、新しいチャンスを見つけたり、イノベーションの種を育てたりできます。
個人のスキルや能力次第で、チャンスをつかむ可能性と選択肢はいくらでも広がるでしょう。
その根底で不可欠な要素が、テクノロジーの力。
創業時は、人とチャンスをつなげることにテクノロジーを活かしていました
次なるチャレンジは、チャンスをより確実な成果に結びつけることです。
データやAIの活用は、着実な成果を出せるサービスを生み出す力を秘めています。
たとえば、一人ひとりのニーズや状況に合わせた――すなわち、個別最適化された――コンテンツの提供など、限りない可能性が期待できるでしょう。
そこには“Chances for everyone, everywhere.”が描く世界観があります。
そして、人とテクノロジーの力を活かし、レアジョブが社会に提供できる価値ある提案でもあります。
「グローバルに人々が活躍する基盤を作る」その先にあるはずの世界が“普通に”見えてくる未来を信じ、これからも前進し続けていきます。
レアジョブの目指す世界観を描き出したコーポレート動画も、こちらからぜひご覧ください。
人とテクノロジーの力で、今よりもっと世界との距離が縮まった“少しだけ未来”の風景です。