レアジョブについて

レアジョブで感じた、「未達」と「ビジョン」の話

RareJob・Alumni | 株式会社PR Table 創業者 大堀 航
2013年に2月に広報担当としてレアジョブに入社し2014年10月まで勤務。レアジョブ卒業後は企業・団体向けのストーリーテリングプラットフォームを運営する会社、株式会社PR Tableを創業。起業後、度重なる試練を乗り越え、2017年9月にベンチャーキャピタルから1.5億円を資金調達し、事業・組織拡大に邁進。

 
 
レアジョブでの思い出を書こうと思ったときに、ふと「未達」という言葉が頭をよぎった。

文字通り、目標を達成できなかった、という意味の「未達」である。この言葉がとても印象に残っている。
 
 

 
レアジョブで働く前、僕はPR会社で5年ほど勤務していた。そのPR会社は、会社の目標数値やKPIを達成するというようなカルチャーがなく、そのせいか、レアジョブに来て雰囲気の違いに驚いた。

全社朝礼やチームミーティングでの、当時のO部長の「このままだと未達です」というコメント。マーケチームのKさんの「やばい、来週までに新しい施策打たないと」というやりとり。

これがITベンチャーか、と衝撃を受けた。自分のなかで、「こうゆうの求めてた!」感もあり、ワクワクした。

日々KPIを意識し、乖離分を取り戻すためにネクストアクションを高速化していく。こういったカルチャーに触れることができたことには、非常に意味があった。それは、手前味噌ながら、今自分の会社においても強みとして定着しているように思う。

当時のレアジョブには血の気の多い人もたくさんいたし、目標に対してコミットする、諦めない、やりきる、そういう価値観が徹底されていたように思う。数字を設定し、それに全員がコミットする。誰しもが「未達」と戦っている。

非常に厳しい環境のように思えるかもしれないけれど、これは組織として成果を出すに当たって非常に重要なマインドだ。
 
z
 
しかし、「数字にコミットし、目標を追いかける」というのは、レアジョブの会社としての強さの本質ではなかった。僕がこれを知ったのは、ほどなくして「レアジョブのコーポレートアイデンティティを再定義しロゴをリニューアルする」というプロジェクトに携わった時だ。

添付は当時の名刺。入社したときのロゴが絶望的なほどかっこよくなかった(笑)ので、このロゴだけは絶対に変えたいと個人的にも強く思っていた。僕がこのプロジェクトにアサインされたのは自然な流れだったと思う。

レアジョブとはどのような会社なのか。レアジョブを表現するならどのようなデザインが良いか。会社にとっても非常に重要なプロジェクトである。
 

 
各チームのリーダー以上が集まり、ブランドコンサルティングの会社の方々と、喧々諤々しながらみんなで、レアジョブの将来・いいところを考える。最終的にそれにあったロゴを決める。

僕はこのプロジェクトの取り纏めを担当していたが、立場上、色々な人と話すことになった。そこで目の当たりにしたのは、各社員の目線の高さだった。

普段数字的な目標を追いかけている社員が、一様にレアジョブのことを、レアジョブの進むべき未来を語っている。「レアジョブはこういう会社であるべきだ」。「レアジョブはこういう良さがある」。

彼らはそれぞれの土俵で目標にコミットしながら、しかし目の前の数字以上に大きなものを見ていた。
 

 
改めて、1つのプロダクトを、様々な職種の人たちが集まって成長させていくことは、非常に難しくそして尊いものだと思う。

PR会社というのはコーポレート部門以外は、役割の違いはあれどほぼ全員がPRコンサルタントという同じ職種だったが、レアジョブは、当時コンシューマー向けのプロダクトが成長中で、法人向けもこれから伸びてくぞーという感じで、マーケティング、セールス、そしてカスタマーサポートに開発チームなどが存在した。

細分化された部門が一つの目標に向かうためには、やはりそれぞれに適切なKPIを設定し、その可視化された数字的目標を追っていくことが大切だ。

しかし、各部門が架空の「数字」だけを追い求める組織が、永続的に高いモチベーションを保つことは出来ない。数字を設定すること自体は簡単だが、結局、その「数字目標」自体を各社員がどのように捉えているのかが組織の強さの本質だろう。

僕も自分で起業し、スタートアップをはじめて、改めてこの事実を痛感した。「未達」の背景には、考えた戦略・施策・実行があり、その全てが、ビジョン実現という大きな目標に対しての仮説検証なのだ。
 

 
ビジョン:Chances for everyone, everywhere.
ミッション:日本人1,000万人を英語が話せるようにする。

レアジョブは、愚直にビジョンを追いかけている会社だったように思う。彼らは2014年6月に晴れて東証マザーズに上場した。ビジョン・ミッションは当時から変わっていない。

せっかく数字を追いかけるなら、その先にある大きな理想を感じながらの方が楽しい。青臭いかもしれないけど、ビジョン・ミッションを本気で実現しようとしている会社は、生き生きとしてて、良い。レアジョブは昔からそういう会社だと思うし、これからもそうであってほしいと思ってる。

 


株式会社PR Table

《ビジョン》
「ミスマッチのない社会を実現する」
《ミッション》
「より多くの会社のストーリーが生まれ、より多くのステークホルダーに伝わる仕組みをつくる

PR Table のビジョン・ミッションに興味がある方はこちらから