働くひと

1人iOSエンジニアとして、腕試しをしたいと思って入社した僕が、ボロボロになりながらも、ユーザー数3倍の実現に貢献した話。

 

玉置:レアジョブのiOSエンジニア

 
 
「サービスをグロースするエンジニアでありたい」と実際に、ボロボロになりながら、泥臭く向き合っているiOSエンジニアに話を聞きました。
 
 

玉置さんって、技術の雑誌に寄稿するくらいフリーランスで成功している方と聞いたんですけど、なんで会社員になったんですか?

2年前、彼女とお正月に初詣にいったんですが、落ち着いた仕事についてほしいと言われたことがきっかけですね。リーマンショックみたいな不景気がきたら、僕は生き残れないだろうなって思い、会社員になることにしました。

リアルですね(笑)なんでレアジョブを選んだんですか?

私のフリーランス時代の売りポイントは、技術的負債の返済でした。新規サービスのアプリ開発って、新人からシニアエンジニアが同じフィールドで戦っているレッドオーシャンなんですよ。だから、メンテナンスがしづらい案件ばかりやっていました。

それで、転職活動でも新規開発だけでなく、自分が得意である技術的負債もありそうなところを探していたら、レアジョブの求人をみつけました。

もともと創業者の加藤さんのTwitterを2010年ごろくらいからフォローしていて、10年以上続いているサービスだし、ユーザーとして触ったらログイン方法もわかりにくかったし、ライブラリも古かったので、誰もメンテナンスしたがらないだろうって思って(笑)。

話を聞いてみたら、今の上司である羽田がアプリの立ち上げやWebRTCの技術を用いたレッスンルームの新規開発をたった1人で開発していることを知りました。アプリ開発って寿命が短い特性があるのに、1人の体制じゃ、メンテナンス間に合わないよなあと思いました。

 

 

同時にポテンシャルがあることもわかった。私は、どうせやるなら、ユーザー数が少ないけどポテンシャルがある、頑張った分だけユーザー数が増えるサービスでやりたかったんですよね。

普通の企業だと、アプリとWebを比較すると、アプリのユーザー数が多いんですけど、レアジョブはWebの方が強かった。なので、アプリをWeb水準にすればよいので、勝ち目があると思いました。

なぜレアジョブかというと、日本の英語教育ってアップデートする余地が多数あると思っていたからです。日本の英会話力が上がらないのであれば、もともと教育事業に興味があったので僕がやるしかないなと思って、入社しました。

 

入社したときから、クライマックス

 

入社月早々、いきなり後がありませんでした(笑)利用しているIDE(統合開発環境)のXcodeのバージョンだと、アプリをアップデートできる期限が、入社月の月末だったんですよね。

ハードですね。どのくらい大変なんですか?

46個あるライブラリを1つずつ、バージョンをアップデートしていく必要がありました。すべてのライブラリで、画面の精査と挙動確認が必要なんです。ライブラリのバージョンを変えてそのままリリースすると「デザインが崩れてるよ」「挙動が仕様と違う」など、レビューが荒れてしまいます。

入社月でしたが毎日夜まで上司と2人で、やっていましたね。4月は、定時で帰れたのは、入社日だけだったな(笑)

なるほど。

気持ちはボロボロになってましたが、その分売上が上がってアプリに価値があることに気付いてもらい、もっと投資したいと思ってもらえたら、メンテナンスの時間も充分確保できる環境を作るぞ、とのマインドセットもできましたね(笑) 翌月以降は数値に直結する施策を開発することになり、プロダクトマネージャーと一緒に、怒涛のリリースが続きました。

その当時のアプリは、レッスンを予約するにしても3~4画面をまたぐ必要があって、ステップが多かったり機能間の導線が分断されていたりしたんですよね。

レアジョブのサービスは、ユーザーが自分で何時何分のレッスンをどの講師で受けるかを決めていただくんですね。買い物だったら選ぶ楽しさがあるんですが、学習ってやっぱりサボりたい気持ちの方がずっと大きくて、予約のプロセス自体が煩雑だとレッスンを受けてもらえなくなるんです。

勉強とか学習を続けるのって、難しいですよね。

「レアジョブ英会話」のサービスは、「レッスンを受けてもらうこと」が大事なわけで、そのためにはそこに至るまでに弊害になっているものはとことんなくす必要があります。

なので、ユーザーが挫折しないようにレッスン予約も2画面くらいで予約が完了するようUXを変更しました。選ぶという行為そのものの負担を最小限にして、レッスンを受けてもらうことだけに時間を使って頂きたい。そこで、予約の手間を減らすUXに改善しました。

CVRを上げる施策やレッスン予約までのフロー改善、デザイン変更などなど、気付いたらたくさんの施策をやってました。結果的にはCVR率は飛躍的に上がったらしく、アプリのユーザー数も3倍に増やすことができました。

 

 

レッスンルームの接続率をあと1%改善させる、より100%に近づける私

 

ユーザー数、3倍ってめちゃくちゃ順調じゃないですか。

最初はですよ(笑)入社して間もない頃はわかりやすい課題を潰していたので、数値もどんどん改善されるんですよね。でも、最近はそうもいかなくなってきました。たとえば、レッスンルームの接続率を現状より1%改善させるミッションがあります。iOS・WebRTC技術のライブラリをアップデートしたことにより、アプリの不具合件数が上がってしまいました。

98%から99%、99%から100%と最後の1%を改善させるとなると、原因を探すのが難しいんですよね。誰かが課題を出してくれるわけでもないですし。DBを見て、ユーザー動向やオペレーションタイプを推測して対処いくしかない。新しい機能開発も並行して行っているので、ユーザー情報を保存する別のライブラリが悪さをしていたり…

クラッシュしていないか、土日も心配になって、触ってしまう日々です…。

 

顧客のFBに落ち込む

 

マーケターやプロダクトマネージャーで、企画の当たりはずれが気になって毎日バックエンド見ちゃうという人はよく見てきましたが、エンジニアも同じなんですね。

アプリエンジニアあるあるだと思うんですけど、擬似的にプロダクトと自分自身を重ねてしまうんです。アプリは、自分のアウトプットが、ダイレクトに反映されやすいんですよ。

そう思っていると、ユーザー数が減ったら、それって自己否定されていると思ってしまうんです。逆に、課金されると快感でしかない。アプリのユーザーに使い心地はどう思われているんだろう…って、ずっと気にしています。だからアプリの口コミは、時間があるときはたいてい見ています。ただ、見続けてると結構しんどくなります。

クラッシュ改善や、スピードの改善を続けていると、時々ユーザーが、口コミやSNSで「嬉しいありがとう!」って投稿してくれるんですよね。口コミが増えると嬉しいですね。

なるほど。

 

 

レアジョブには、ユーザーからのご意見が全社に共有されるチャットがあるんですが、辛辣な意見もあって、あのチャットを見るのが怖いです。

アプリエンジニアは、楽しいと苦しいのが半々ですね。今までは、Webと比較して足りなかった機能差分を埋める開発がメインだったんですけど、これからは、アプリ独自の企画・開発も複数やっていくので、もっと激しく一喜一憂すると思います(笑)

玉置さんが壊れないか心配です(笑)

アプリは、Webよりもリアルタイム性を追求できると思っています。最近だと、コミュニケーション系の機能を追加したので、もっとブラッシュアップしたいですね。

あと、25分のレッスンの価値を上げるだけではなく、ユーザーの24時間の可処分時間をどうやってレッスンに使ってもらうかも含め、試行錯誤の連続が待っています。たとえばインプット学習は、Webよりアプリの方が、はるかに親和性が高い。学習を継続、習慣化できる仕組みもユーザーとのタッチポイントも設計しやすい。…あと!!!

とまりませんね…(笑)めちゃくちゃたくさんあるということを理解しました。

日本の英会話教育は、まだまだアップデートができると思っています。アプリ開発は、一喜一憂もするけど、社会貢献との我慢比べだと思っています。

自分が止まったら、教育・社会のアップデートも止まると思って向き合っています。幸いなことに、同僚のエンジニアは英語学習者が多く、どうしたら、ユーザーに楽しく継続して英語を学んでもらえるのかしか考えていないです。

レアジョブのアプリエンジニアはiOS1名、Android1名とパートナー1名しかいない。もうさすがに、増員してほしいけど(笑)この規模くらいは、自分のアウトプットが可視化され、直結するサイズで鍛えられます。ユーザーをさらに倍にするために、プロダクトの改善を今後も進めていきたいですね。